本当にもう、至福、としか言いようがない。読んでいて幸せ、眺めていて幸せ、持っているだけで幸せ。何かと面倒で、煩わしい事や、うんざりする事の多い日々の暮しと言うものを、自分がこれからも続けて行く上で、その糧と言うか、楽しみとするのにこれほど最適な本はない。自分にとってのこれ、と言うもの。これがあるから幸せ、と言うような。
日々の暮しの中の、好きなもの、愛用品、楽しみ。よいもの、素敵なものばかりある。その親密さが羨ましいと思う。そう言ったもの達と暮しとの。本当によく使っていて、馴染んでいて、暮しと密着している、自分達の暮しにはそれがちょうどよくて、定着している、と言うような、その親密さが。ああ、いいなあ、としみじみ思う。自分にも少しはあるし、持ってもいるけれど、全然だなあ、と思う。楽しさにあてられる幸せ。
〈さらに楽しく美しい絵と文章で埋められた本が、またまた、誕生した〉のであるし、家事のあれこれを少しでも楽しく、ということを提唱しているわけでは当然なく、〈見つけてみれば大小問わず様々にある気持ちの良いことが日々の暮しの中に探してみれば案外あった、ということで〉出来ているからこそ好きなのだ。