が、あれだけ散々熱っぽく、尽くすだけ言葉を尽くしておきながら、最終的には《一人で自由に食ってればいいのである》の一言。笑った。闊達自在な物言い、軽妙な調子、カラッと、スパッと。『わが食いしん坊』、『食味歳時記』、『私の食べ歩き』(…『ちんちん電車』や『海軍随筆』など、食メインではない随筆にさえ、しばしば余談を超えた食語りがある…)何度読んでも面白い。何度読んでも、毎度本気で楽しんでしまう。
2015年6月21日日曜日
獅子文六の食随筆
兎に角面白い。無茶苦茶面白い。食いしん坊獅子文六。食通ではなく、食いしん坊である辺りがまずたまらない。語り尽くす食、語り尽くすウマイマズイ。蘊蓄ではなくウマイマズイ、知識ではなく食いしん坊の心得、ウマイものをより楽しむためのシチュエーション。季節と空腹が重要であるらしい。そしてそこに付随する思い出の数々。ウマイものは勿論、ゲテから高級品まで、マズイものも山ほど登場する。食こそ何よりの喜びとばかり、熱心に、嬉々として、大いに語り尽くすウマイマズイ、食いしん坊獅子文六。ウマイは熱く、マズイは小気味よく、いずれにせよ快く響かせる痛快さ。もう大好きだ。もりもりと食べていたあの頃のこと、比べれば思い知らされる自らの老い、どう考えても自業自得の開腹手術や、赤っ恥の失敗談、味に添える思い出の情緒のなさなど、そう唐突に飄々と挟み込まれてはこちらもやはり、吹き出さずにはいられない。食いしん坊が心の底より語る、ウマイマズイ、食に関するあれやこれ…。
が、あれだけ散々熱っぽく、尽くすだけ言葉を尽くしておきながら、最終的には《一人で自由に食ってればいいのである》の一言。笑った。闊達自在な物言い、軽妙な調子、カラッと、スパッと。『わが食いしん坊』、『食味歳時記』、『私の食べ歩き』(…『ちんちん電車』や『海軍随筆』など、食メインではない随筆にさえ、しばしば余談を超えた食語りがある…)何度読んでも面白い。何度読んでも、毎度本気で楽しんでしまう。
が、あれだけ散々熱っぽく、尽くすだけ言葉を尽くしておきながら、最終的には《一人で自由に食ってればいいのである》の一言。笑った。闊達自在な物言い、軽妙な調子、カラッと、スパッと。『わが食いしん坊』、『食味歳時記』、『私の食べ歩き』(…『ちんちん電車』や『海軍随筆』など、食メインではない随筆にさえ、しばしば余談を超えた食語りがある…)何度読んでも面白い。何度読んでも、毎度本気で楽しんでしまう。