ヒロイン同士のバチバチ。当て馬、かませ犬の空回り、愚直男の浮き沈み。歯痒く絡まる恋模様がまた何とも可愛らしくて、堪らない。考えあぐねてもやもや、心は勝手に沸騰し始めてしまうし。更にどきまぎ、引き出された凡ミスまで可愛い。そして恋路を妨げるよう、ざわつく乗客の声を経て、列車全体に広がって行く不安…。
しかし、非常事態にこそ、決意は清々しく形を変えたりもするもの。会計さんかっこいい。どうしたって好きにならずにはいられない聡さ、潔さ。あの諸々吹っ切った瞬間の清々しさたるや…!会計さんかっこいい。ウメコ様も後半の方が素敵。
ハラハラ後安堵、あっという間の七時間。何て心地よい賑やかさ。わいわいと近しくて、馴染み深い賑やかさ。好ましからざる煩さではなくて、うんざりすることさえ忘れてしまったほどに、よく知っているような、近しくて、馴染み深い賑やかさ。なんて居心地のいい時間、なんて愉しい時間、その分降りてしまうのが寂しい…!