気がつけば入り浸っている。足が向く、心が向くと言うべきかこれは。気がつけばそこにいて、寛いでいる。意外なほど寛いでしまっている自分を発見する。嫌なものがないのだと思う。気後れや怖さは(自分の内に)確かにあるのだけれど、そこには足を遠のかせる類の嫌なものがないのだと思う。色んな煩わしさ(主に性にまとわりつく類のもの)がなくて(ここで何となく森茉莉作品を連想。その居心地のよさにおいて…)、それだけでまず随分居心地のいい場所(その方面で目を瞑ったり押し殺したりしなければならない違和感がないのって、まずそれだけで随分居心地がいいもので…)であるのだなと。
だって寛いでしまっている。甘くないのに、嫌味なのに、優しくないのに、怖いのに、嫌なものはない。何故だか安心してしまう。笑いつつ怯えつつ笑いあぐねつつ寛いでしまう。