2018年7月24日火曜日

『早稲田文学2018年春号 金井美恵子なんかこわくない』

金井美恵子めちゃめちゃかっこいい…。当然これからも、一生読み続ける。インタビュー、読んでよかった。こわくない、本当であった。こわいけれどもこわくない。金井美恵子は手強くて、強靭で、複雑で、緻密で、重厚で、重層的で、と、自分は何度も金井美恵子を語ろうとするのだけれども、本当はそれだけでは全然なくて、もっと素晴らしくて、言い表し尽くす事が出来なくて、自分にとっては、金井美恵子さえ読んでいられれば生きて行く事が出来る、とでも言うような。唯一無二の至福であるとやはり思った。
そもそも見た目がまずかっこいい金井美恵子。金井美恵子の見た目もめちゃめちゃ好き。ああ、この手強そうな…崩せなさそうな…都合の悪そうな…一筋縄ではどう考えてもいかないような感じ…金井美恵子かっこよすぎる…!
そして著書目録を眺める至福。外も中も含む、本そのものが至福。立ち上ってくる。その本を読んでいた時分のすべて、金井美恵子の言葉を読む事で私が生きた時間、私が生き直した時間。或いはその本を見つけ、手に取り、購入し…持ち帰り、自分の本棚に入れ…取り出して、読んで、しまって…そこにある事を、所有している事を、覚えている事を、幾度となく確かめる、そう言った時間のすべて。至福であり、快楽であり、喜びである、すべて。眺めているだけで、立ち上ってくる。ずるずると、引き出され、込み上げてくる。
あとは黒田夏子と朝吹真理子の金井美恵子が好き。金井久美子のインタビューもよかった。金井美恵子の本、一冊一冊が至福である事の当然さ。



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