絵を読むと言う感覚。金井美恵子の好きを、喜びを、楽しみを、読むと言う感覚。金井美恵子の連想(それも素晴らしく豊かで、柔らかで、繊細で、鋭くて、流麗な)を、その体感した愛おしさや、鮮やかさ、快さと言ったものを、読むと言う至福。読む事で自ら味わう、自らそれらを感じ、生きると言う至福…。
円山応挙が自分は嬉しい。動物の絵が多いのも嬉しい。楽しみに満ちた、かつ、本それ自体が至福であると言う、大変に贅沢な一冊。金井美恵子の本は、本それ自体が、読む前より既に、所有した瞬間より既に、所有者の至福となり得るだけの魅力を持ったものしかないのだけれど、その中でもこの本は特に。
金井 美恵子
平凡社
売り上げランキング: 651,865
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