金井美恵子『小春日和 インディアン・サマー』楽しい再読の記録

超楽しい。やっぱり桃花コンビでしょう。おばさんも好きさ。だらだらごろごろ、兎に角眠ってばかりいたり、のんびりしてばかりいたり、何をするでもなくいたり、騒いでみたり、映画を観たり、飲んだり、食べたり、遊んだり、とめどなく喋ったり、夢中になってみたり、飽きたりして。
長閑で楽しい。そりゃあ当然、色々あるけれども。やった方がよいとされている事や、考えなければならない事や、思い悩むような事、母親、父親、それぞれにまつわるあれこれも、まあ、あるにはあって、その都度、面倒がったり、うんざりしたり、軽蔑したり、白けてしまったり、やる気も出ず、ついウツウツと、自堕落に暮らしてしまう事もあるけれど。それらさえ含めて楽しいし、心配であるし、長閑で大好きさ。その辛辣さや寄せ付けなさや賑やかさや諸々自覚している頭の良さやセンスやチョイスや気楽さが、たまらなく好きさ。

何かあった時のおばさんのエッセイも好きさ。桃花コンビと一緒に暮している感。
続けて再読し続けて、金井美恵子を読む事の楽しさと幸せを改めて感じ続ける日々。自分が生きて行くには金井美恵子が必要であるし、むしろ金井美恵子を読むために自分は日々暮しているのであるし。楽しみはまだまだ続く。

小春日和(インディアン・サマー) (河出文庫―文芸コレクション)

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